ゾーン

いわゆる極限状態。セカンドウィンドともいうのか?

スポーツをやっている人なら、一度は体験した事があるのではないでしょうか。

スポーツに限らず勉強や仕事でも起こる現象で、どんどん力が湧いてきて何でも出来る気がするあの感覚。

初めて味わったのは、小学生の時だったかな。

それ以降、年に数回はゾーン的な所に入っているけど、最近入っていないからそろそろ入りたいなと。

ここ数年で印象的なシーンを挙げると、一昨年の西日本クラシック1日目と4年前のフランスのボルドーサントというエリートナショナルのレース。


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↑In the zone

どちらも苦しい領域でいつもなら多分終わってるだろうという状況でもみるみる力が湧き出てくる。

通常の状態でのガチンコ勝負では太刀打ち出来ないような相手と対等に走れて、こんなに楽しい事があるのかと思う。

フランスのレースでは最後まで集団に残った小橋と松本も「あれはゾーン入ってましたね」とレース後に言っていた。

 

簡単にその状態になれれば苦労しないんだけど、これが中々難しい。

共通してるのは、その効果が切れた後はどっと疲れがやってくるので、1日のレースなら良いけど、数日こなしていかなければならない時は注意が必要。

ある程度コントロールする能力が求められる。

何をしてそうなったかをノートに書き出してみると色々と出てくるけど、意図的にやるには普段から訓練が必要そう。

今まで自分が体験したのは、意図的に入れたものは一つもなく色々な要素が絡んで偶然入れたもの。

調べたら緊張状態とリラックスした状態をリンクさせてどうのこうのと。

あー、でも確かになと思う。

レースは緊張もするし苦しい、そこに何かしらのリラックス要素が入った時には力が入る気がする。

EQAでフランスのレースを走っていた頃、選手だけでレースに行っていた時に何度かスタートの街が分からずに道に迷ってスタート数分前とかに到着した時があった。

何なら間に合っていない時もあって、運営の人にスタート時間を遅らせてもらった事もあった。「日本の選手達が今来たので、皆さんもう少しスタート待ってくださいー」的なアナウンスをしてもらったり。

Je suis  vraiment désolé!


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↑この時

間に合わないんじゃないかというあの緊張具合といったらないし、でもいざ走り出すとそのレースは調子が良かったりする。吹っ切れていたのか。

ただ、毎回そんなギリギリの状況に自分を追い込めないので、別の方法が必要。


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車が途中で壊れてレースに行けなくなった時はゾーンも何もなかったけど、どうにかしないと帰れないという危機感から、大してフランス語が話せない自分のない知恵を絞ってどうにか帰れた。

きつかったけど楽しかったね大和君。

一種の極限。やはり緊張は必要な要素なのだと思う。

 

レースとは関係ないけど、普段は結構苦戦する実家の車庫入れが、久しぶりに会った子と遊んだ後に帰ってきたら切り返しなしの1発で入った時は流石に驚いた。

あれは完全にゾーン入ってた。緊張とリラックスの象徴。

そういう状況をレース中に脳内で作り出せれば良い。

 

最近はプロ選手の仕草に着目しているけど、勝負どころで必ずこの仕草をしている選手というのは何人かいる。

コンタドールは数秒に一回口元を歪めたり、ドゥムランは首をかしげたりと。

集中のスイッチ的な役割なのか、単純にきついのか、それら含めて普段の生活から作り出している仕草なのかと考えたり。

 

取り敢えず、何事も格好から入る自分も最近はいくつか仕草を取り入れてみている。

自分が意気消沈していた時に観ていたレースで勇気付けてくれたある選手から得た仕草。

まだ上手くいってないけど、スイッチとして機能出来るように普段から訓練しようと思う。

とは言え、「通常状態」のレベルが高ければ毎回「極限状態」に入れなくても戦えるはずなので、平行して普段の練習も頑張らねば。